茶書を読む 山上宗二記 5

それに就き 禅宗の墨蹟を専ら用い 
一休和尚より珠光 圓悟の一軸を申し請け
これを数寄の一種に楽しむ
斯くの如きの時は 仏法もその中にありと 
深更に及び 涙を流し言上いたす
公方様御感ありて 即ち珠光を召し上げられ 
師匠と定めおかれ ご一世の御楽しみはこの一興なり

それに就いては 禅宗の僧侶の墨蹟を専ら用い
珠光は一休和尚に請うて 宋代の禅僧、圜悟克勤の書軸を譲り受け
これを風流の楽しみとして用いた
このような時は、仏の教えもその中にありますと
夜の遅くなるまで涙を流してお話申し上げる
義政様は感動し すぐに珠光を召し上げられて
師匠となさりました また、この遊興(茶の湯)を一生涯のお楽しみとなされた

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