茶書を読む 山上宗二記 11

また 侘び数寄というは
一物も持たざる者
胸の覚悟一つ 作分一つ 手柄一つ
この三か条調うる者を言うなり
また 唐物も持ち 目も聞き 茶の湯も上手
右の三か条も調おり 一道に志深ければ
名仁というなり
これ紹鷗の追加の判なり
その他 当代幾千万の道具 小道具まで
皆悉く紹鷗の目聞きを以て 好み出さるるなり

また、侘び数寄と言うのは
名物や唐物を一つも持たない者 
胸の覚悟一つ、創意工夫一つ、腕前一つ
この三つを兼ね備えている者を言う
この他に 唐物も持ち、目も利き、茶の湯も上手であり
さらに侘び数寄の3か条をも兼ね備えており 茶の湯に熱心であれば
名人と言う
これは紹鷗の追加したものだ
その他に 現在の幾千万の道具、細々とした道具まで
皆 悉く紹鷗の目利きによって好まれたものだ

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