また 侘び数寄というは |
一物も持たざる者 |
胸の覚悟一つ 作分一つ 手柄一つ |
この三か条調うる者を言うなり |
また 唐物も持ち 目も聞き 茶の湯も上手 |
右の三か条も調おり 一道に志深ければ |
名仁というなり |
これ紹鷗の追加の判なり |
その他 当代幾千万の道具 小道具まで |
皆悉く紹鷗の目聞きを以て 好み出さるるなり |
また、侘び数寄と言うのは
名物や唐物を一つも持たない者
胸の覚悟一つ、創意工夫一つ、腕前一つ
この三つを兼ね備えている者を言う
この他に 唐物も持ち、目も利き、茶の湯も上手であり
さらに侘び数寄の3か条をも兼ね備えており 茶の湯に熱心であれば
名人と言う
これは紹鷗の追加したものだ
その他に 現在の幾千万の道具、細々とした道具まで
皆 悉く紹鷗の目利きによって好まれたものだ